基本事項1
☆定義、公理、命題、定理
【定義 definition】
議論を円滑に行うための取り決め
【公理 Axiom】
議論の出発点となる主張
証明不可能だが、明らかに真であることが採用されることが多い
【命題 Propotion】
1.真偽が判断できる主張
2.ある体系の中で真であると証明された主張
【定理 Corollary】
上記の2.のこと
【公理系 Axiomatic system】
公理の集まり
公理系から矛盾が生じてはならない
矛盾とは公理系から出発して得られる命題とその否定が同時に成り立つこと
☆命題
【真理値 truth value】
命題が真か偽かという情報
T:真を意味する真理値
F:偽を意味する真理値
真か偽のどちらかしか取れないことを【排中律】と言う
命題P、Qがあるとき、これらを組み合わせて
P∨Q(PまたはQ)、P∧Q(PかつQ)、P→Q(PならばQ)、¬P(Pの否定)
のような新しい命題を作ることができる
【真理値表 truth table】
命題P∨Q、P∧Q、P→Q、¬Pの真理値を表形式で以下のようにまとめる
P | Q | P∨Q | P∧Q | P→Q |
T | T | T | T | T |
T | F | T | F | F |
F | T | T | F | T |
F | F | F | F | T |
P | ¬P |
T | F |
F | T |
真理値表を採用することで命題の真偽を機械的に判定することができる
【恒真命題 Tautology】
ある命題Pから命題P’を得たとする
このとき命題Pの真偽に関わらず、命題P'が真になること
例、¬P∨P
¬P | P | ¬P∨P/ |
T | F | T |
F | T | T |
【命題の同値性】
命題PとQの真理値が一致するとき、「PとQは同値である」と言う
このときP≡Q
【命題の演算】
1.P∨Q≡Q∨P(交換則)
2.P∧Q≡Q∧P(交換則)
3.(P∨Q)∨R≡P∨(Q∨R)(結合則)
4.(P∧Q)∧R≡P∧(Q∧R)(結合則)
5.P∨(Q∧R)≡(P∨Q)∧(P∨R)(分配則)
6.P∧(Q∨R)≡(P∨Q)∧(P∨R)(分配則)
7.P≡¬¬P(否定の否定)
8.¬(P∨Q)≡¬P∧¬Q(ド・モルガン)
9.¬(P∧Q)≡¬P∨¬Q(ド・モルガン)
全て真理値表を書けば明白である
【対偶】
命題P、Qがあるとき
P→Q≡¬P→¬Q
が成り立つ
【参考文献 Reference】
理系インデックス(集合論インデックス)